市街化調整区域の家や土地を売却するには?

日本では、エリアが区分けされていて、その中に市街化調整区域というエリアがあります。市街化調整区域で家や土地を売却するときは、通常の売却とは異なるため、売却方法や注意点を把握しておく必要があります。今回は、そんな市街化調整区域での家・土地売却について解説します。

1.市街化調整区域とは?

そもそも市街化調整区域とは、都市計画法※1で決まっている区域です。都市計画法では、市街化区域という「概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」があり、ほぼ全ての住宅はこの市街化区域に建築されます。

一方で、市街化調整区域とは市街化区域とは反対に、市街化を抑制する区域です。そのため、市街化調整区域は、原則自治体による開発すら行わない区域になっているということです。つまり、建物を建築するのも厳しい制限があるため、建築すること自体が非常に難しい地域です。

建築できる建物は、農林水産業に該当する施設や、観光に関する施設など都市計画法第34条に定められている建物のみになります。つまり、市街化調整区域にある建物は、農林水産業に関する倉庫や事務所などがメインになるということであり、土地にもそのような建物しか建築できないということです。

つまり、市街化調整区域にある家や土地は、購入者が活用しにくい不動産であるということです。実際に市街化調整区域を見てもらえると分かりますが、その多くは田畑に囲まれたエリアであることが多いです。

※1都市計画法

2.市街化調整区域の家や土地の売却

前項のように、市街化調整区域にある家や土地は特殊で、簡単に売却できる不動産ではありません。しかし、全く売却できないとはいえず、「自治体によって異なる」といえます。というのも、2001年5月に都市計画法が改正され、自治体によっては市街化調整区域に住宅を建築することができるからです。

これを踏まえ、市街化調整区域にある家や土地に関しては、以下の点を確認する必要があります。

自治体によるルール

インフラ設備の確認

売却に必要な許可

上記3点は市街化区域には不要な確認なので、市街化調整区域の不動産売却時には注意しましょう。

2-1自治体によるルール

さきほどいったように、市街化調整区域への住宅建築は、自治体によってルールが異なります。そのため、まずは最寄りの役所へそのルールを確認しましょう。できれば、役所の「建築指導課」などに直接問い合わせるか、話を聞きに行くと良いです。

混雑していない時間帯であれば、建築指導課の担当者が対応してくれて、売却方法やルールについて教えてくれます。

2-2インフラ設備の確認

また、市街化調整区域は、元々市街地にする予定がないエリアですので、インフラが整備されていない可能性があります。

インフラとは、上下水道の整備や電気などのことです。現在所有している不動産が「家」であれば整備されていると思いますが、「土地」であれば注意した方が良いでしょう。また、仮に上下水道が整備されていない場合は、自分たちの力ではどうしようもありません。

そのため、その土地を「住宅用の土地」として売却するのは難しく、何か活用できる用途を探す必要があります。つまり、インフラ整備が不要である小型の倉庫用地などとして売却するということです。とはいえ、倉庫も上下水道や電気がないと中々活用するのが難しいので、ニーズは低いといえます。

2-3売却に必要な許可

市街化調整区域の家や土地を売却するときには、買主が開発許可を受けている必要があります。つまり、買主が市街化調整区域で不動産を取得して、「その不動産を内に活用するか?」を役所に届け出て許可をもらう必要があるということです。

また、その開発許可申請には、30万円~40万円程度の費用が必要です。そして、その許可を得るためには、土地に関しては1区画150坪(約495㎡)以下であれば、基本的には開発許可を得られます。

ただ、一点注意点は「農地として利用するとき」です。農地として利用するときには、農地法という特殊な法律が絡んできます。農地法が絡んでくると、ほかの不動産と異なり農地法の許可申請が必要です。

農地法は、「農地から農地」、「農地以外から農地」、「農地から農地以外」と、用途の種類とその後の活用法によって、許可申請の方法と難易度が変わってきます。売主側が何かすることは少ないですが、買主側のハードルが上がる点は覚えておきた方が良いでしょう。

仮に、売主側がするとしたら、「農地として造成してから売却する」ということです。これは、通常の土地を農地として売るという方針のときに必要な可能性があります。詳しくは自治体の担当者や、不動産会社に相談してみましょう。

3.まとめ

このように、市街化調整区域にある家や土地は、通常の売却時とは異なる点を認識しましょう。通常の売却時と異なり、買い手を探すのにも時間がかかることもあります。そのため、仲介を担当する不動産会社は慎重に選ぶことが重要です。

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