一般家庭でも他人事じゃない!相続税で損しないために生前贈与契約書を【雛形付き】

日本全体が高齢化社会になっていくにつれ、相続問題は無視できないものになりつつあります。しかし、相続に関して基本事項を知っている方はそう多くはないのではないでしょうか。相続は富裕層だけに限ったことではありません。一般家庭でも相続税の対象になっているのです。

2015年1月に相続税法が大きく改正されたことによって、課税対象が一般家庭も含まれるようになりました。そこで、相続税対策として「生前贈与」が注目されています。一方、不動産の生前贈与税は相続に比べて高く、生前贈与をするメリットがわからないという方もいます。生前贈与は何を持って行ったことになるのか?契約書が必要なのか?など様々な疑問を解決しましょう。

今回は、生前贈与をする場合は贈与契約書が必要なのか?贈与契約書がないとどういった事態に陥る可能性があるのか?大きな疑問から、作成の仕方まで、専門家に依頼する前に抑えておきたい点をおさらいしておきましょう。

◆生前贈与契約書って?

生前贈与とは、被相続人が亡くなる前に財産を受け取る側に譲ることです。その際に贈与者(贈る人)と受贈者(貰う人)同士で交わす書類が「生前贈与契約書」です。一応、贈与は口約束でも成立します。そのため贈与契約書を作成しない人も多く、また問題の発覚に時間差が生じるため、解決しにくいものとなります。その問題というのは、当事者が亡くなって相続が浮上してからとなるため、受贈者のみの主張となり非常に不利になります。

そのため、第三者にもしっかり示せる贈与契約書として残しておくことで、やり取りの証明となるのです。後に相続トラブルや税金トラブルとならないためにも、生前贈与契約書という書面に残しておくことは大切なのです。

◆生前贈与契約書の作成の注意点

生前贈与契約書を作成する場合は、下記のサンプルを参考に、注意点をよくみながら作成してみてください。

◇贈与契約書(現金)の場合のサンプル

贈与契約書_現金_サンプル

◇贈与契約書(不動産)の場合のサンプル

贈与契約書_不動産_サンプル

◇贈与契約書の注意点

・必要なことをしっかり記入する。(贈与を行った日付・誰から誰への贈与か・贈与したものは何か(現金や不動産等))
・贈与者と受贈者の住所と氏名を記入。出来れば署名が良い。印鑑(出来れば実印)を記載すること。
・不動産の贈与は、対象となる物件の「住所」ではなく、「所在・地番」を書く
・不動産の贈与契約書には200円の収入印紙を貼ることは忘れずに
・不動産の贈与契約書の印鑑は実印であること
・受贈者が未成年の場合は、受贈者の氏名と、受贈者の親権者の名前、二つを書くこと
・日付を隠蔽して作成したと疑われないために、公証役場に「確定日付」を出してもらうとさらに良い

◆不動産の場合、生前贈与は税金が高い

ちなみに…補足です。不動産を贈与する際に、相続税と贈与税を比較すると、相続税の方が安いです。

並べると一目瞭然です。

不動産の評価額(路線価方式で算出) 支払う贈与税額(一般贈与) 相続した時の相続税額
相続人
配偶者健在 子ども1人 子ども2人 子ども3人
110万円以下 非課税 配偶者
控除
がある
(1億
6千万円)
非課税 非課税 非課税
300万円 435,000円
500万円 1,305,000円
1,000万円 3,500,000円
2,000万円 8,750,000円
3,000万円 13,750,000円
4,000万円 19,800,000円 400,000円
5,000万円 25,300,000円 2,025,000円 800,000円 200,000円
6,000万円 30,800,000円 3,525,000円 1,800,000円 1,200,000円
7,000万円 36,300,000円 6,400,000円 4,050,000円 2,150,000円
8,000万円 41,800,000円 8,400,000円 5,550,000円 3,925,000円
9,000万円 47,300,000円 14,100,000円 7,050,000円 6,075,000円
1億円 52,800,000円 17,100,000円 15,300,000円 7,575,000円

(⇒不動産の売却・贈与・相続、税金でお得なのはどれ?)

これは思わぬ落とし穴でしょう。

被相続人が亡くなる前に不動産をすべて贈与してしまうのを防ぐため、所得税や登録免許税も贈与する方が高く設定されています。

◆まとめ|贈与契約書は「もしも」の時に役に立つ

いかがでしたか?

生前贈与という制度は口約束で成立してしまうため、契約書が必要ないように思いますが、トラブルになる可能性もあります。
また、作成する際は専門家に相談することも視野に入れながら進めていきましょう。

贈与契約書は生前に提出を求められることはほぼないでしょう。しかし、後に証明が必要になった際は証明する方法として使うことが出来ます。ただし、提出を求められることもなければ、税務調査に入ることもありません。

あくまでも「もしも」相続の際にトラブルになった場合の証明として使用するものです。念のために第三者への証明として、贈与契約書を作成したほうが良いでしょう。

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