急な転勤・引っ越しによる不動産売却

夢のマイホームを購入し、さあこれからという時に遠方への急な転勤などで引越しをしなければいけないとなった場合にはどのような対応をすれば良いのでしょうか。

家族の生活基盤を変えたくないということであれば単身赴任をするというのもひとつでし、

賃貸で貸せる物件であれば賃貸するという選択肢もあります。

ローン額より高く貸せればローンの返済に困ることもなく、将来的に帰ってくることになれば又住むことも出来ます。

しかし、貸すのが難しい、手元に資金の余裕がないので空室期間中の資金が手当てできないとなると売却しないといけません。その際にはどういった手続きをすれば良いのでしょうか。

今回は、急な転勤の際の不動産を売却についてお話ししたいと思います。

 

◎急な転勤の際の不動産の売却は、転勤前と転勤後どっちが良い?

急な転勤で不動産を売却する場合、転勤で引越しする前に売却が決まり、次の物件を買う、又は借りて住むことが出来れば理想的です。

しかし、実際にはこんなにピッタリとタイミングが合うことはまずありません。

では、不動産を売却するタイミングは転勤前と転勤後のどちらが良いのでしょうか。

転勤前と転勤後に売却する場合のメリット・デメリットについてお話しします。

 

転勤前に売却する場合のメリット

・転居前に売却が出来れば、転居後の生活設計が立てやすい。

・不動産会社と直接話が出来、状況を把握しやすい。

・住宅ローンと転居先の住居費(賃貸又は購入)を二重で払わなくてよい

 

転勤前に売却する場合のデメリット

・居住した状態で内覧してもらわないといけないので、内覧日の予定等組みにくい。又、部屋が片付いていない状態だと内覧時にマイナスイメージとなり、売れない、値引き交渉される。

・転勤前に売却するという期限を設けると時期によっては買い手が見つからない、期限が迫るってくると値引き交渉される。

・転勤前までに売れなかった場合に、仮住まいを手配するなど余計な費用が掛かる。

転勤後に売却する場合のメリット

・時間的な余裕を持て、無理に売却する必要がないので価格も強気にゆっくりとした売却プランを立てることができます。

・最初から転勤後に売却することを決めておけば、転勤先での部屋探しもスムーズに出来ます。

 

転勤後に売却する場合のデメリット

・不動産会社がきちんとチラシやポスティングなど営業活動を行っているか、実際に案内がどれくらい入っているかの確認ができない。

・売却が長引くと住宅ローンと新居の住居費用の2重払いで家計が厳しくなる。

 

転勤前・転勤後に売却する場合のメリット・デメリットを理解した上で、ご自身の懐具合、転居先での生活など考慮し、どのタイミングで売る方が良いか検討する必要があります。

 

特に転勤後に不動産を売却する場合は、売却が長引くと住宅ローンと新居の住宅費用の2重払いとなる為、いかに短期間で販売できるかが重要になってきます。

短期間で販売する為には、転勤するという事情を理解してくれた上で、きちんと営業活動をしてくれ、細目に報告してくれるような不動産会社を選ばないといけません。

又、最初の価格設定は重要なので、一社の不動産会社に頼らず、不動産一括査定サイトを活用し、複数社から絞り込むと良いでしょう。

その際に査定額だけにとらわれず、きちんと営業マンと電話で話をする、面談する等し、きちんと話を聞いてくれるかなど信頼できる営業マンかどうか確認した上で売却の依頼をしましょう。

 

◎どうしても急いで売却したい時は買取も検討する

急な転勤ということであれば、時間的な余裕もなく、売却する物件の住宅ローンと新居の住居費用の2重払いをする為の費用が無い場合もあります。

そういった場合は不動産業者に買取をしてもらうという方法もあります。

 

買取してもらう方法としては、2つのパターンがあります。

    最初から買取で商談を進める。

    一定期間を過ぎて売れない場合は買取してもらう

 

では、それぞれのメリット、デメリットについてお話しします。

最初から買取で商談を進める場合のメリット

・不動産業者が買取るのですぐに現金化できる。

・仲介手数料など費用を支払わなくて良い場合がある。

最初から買取で商談を進める場合のデメリット

・不動産業者が買取し新たに販売して利益をあげないといけないので、市場価格より安い価格になる。

一定期間を過ぎて売れない場合は買取してもらう場合のメリット

・うまくいけば高く売却できる。

・売却価格に対する反応を見ることが出来る。

一定期間を過ぎて売れない場合は買取してもらう場合のデメリット

・売れない物件ということで最初の買取価格よりも価格を下げられる。

 

買取をしてもらう場合は、基本的には市場価格よりも安い価格になってしまう為、ある程度時間に余裕があれば不動産会社に販売を依頼する方が高く売ることが出来ます。

売却、買取はそれぞれの状況に応じて上手に使いましょう。

やはり売却したいという場合は

買取も検討したけどやはり売却が良いと決心したのであれば、下記のような問題が発生しても大丈夫か確認しておきましょう。

売却までの時間で相場より安くなってしまうかも

急な転勤の場合、どうしても売却までの期限が迫っていることから相場より低い金額になってしまうことが予想されます。
時間的な制限がなくても、住宅ローンの2重払いをすることにはなりかねません。
何を優先されるかが鍵になってきます。

売却までの時間を優先する場合⇒相場より安くなってしまうかも
売却価格を優先する場合⇒住宅ローンの2重ローンになってしまうかも

このようにならないためにも、より多くの業者に売却の相談をして、同時に売却依頼をお願いするのが良いかもしれません。
その場合は一般媒介契約になります。(⇒【売却の際の不動産選び】3つの媒介契約のメリット・デメリット

住宅ローンの残債務は大丈夫?

売却までの時間を優先し、「相場より多少安くなってしまってもしょうがないか・・」と思っても次の問題があります。
それは、住宅ローンの残債務に関係します。
基本的に不動産を売却する際に住宅ローンは完済しなければなりません。
つまり、売却価格が安くなってしまったがために住宅ローンを完済できないとなると、住宅ローンを組んでいる金融機関が売却を承諾してくれない可能性も出てくるのです。

例えば、住宅ローンの残債務があと2800万円あったとします。売却価格が2400万円だったので、不足している400万円は現金で用意しなければなりません。
そこですぐに400万円が用意出来れば何の問題もないのですが、もし用意できなければ、売却自体が出来なくなってしまうかもしれません。

そこを考えると高値で売りたいですよね。しかし時間的な問題を考えるとどうしても「早く・高く」は厳しいかもしれないのです。
そのためには、少しでも多くの業者に高く買ってくれる人を探してもらう必要があります。
ピンチのときこそ、効率よく最善を尽くしましょう。

まとめ|大手一括査定サイトで少しでも高い見積もりを

急な転勤で不動産を売却しないといけない場合は、転勤前に売る方が良いか、転勤後に売るほうが良いかをご自身の状況に合わせて検討する必要があります。

特に転勤後に売る場合は、住宅ローンと新居の住居費の2重払いとなる為資金的に余裕がない場合は注意が必要です。じっくり構えて高く売るつもりが、生活費が足らなくなり結局価格を下げて急いで売らないといけないということになれば意味がありません。

またすぐの売却を選んだ場合は時間に余裕がないので相場よりも低い価格になってしまうことが予想されます。
ですのでより多くの不動産業者に査定を依頼し、効率よく最もベストな選択が出来るようにしてください。

計画的に転居したい場合は、最初から不動産に買取を依頼する方法も検討しても良いでしょう。大手の不動産業者が揃っている一括査定サイトを利用すれば、「買取保証」を付けてくれるところもあります。
ご自身にあった方法を十分に検討し、損をしないように上手に売却してください。

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