不動産や家の売却、空き家or居住中、売れやすいのはどっち?

住宅を売却するときには空き家の状態にするべきか、居住中に売るべきか迷う人もいると思います。今回は、それぞれのメリット・デメリットを解説するので、そのメリット・デメリットを良く理解しましょう。その上で、自分の物件はどちらがベストな選択かを見極めるべきです。

1.空き家での売却

まずは、空き家状態で売却する際の話です。(⇒【初めての不動産購入記】古い一戸建てをリフォームして○○万円節約した話

空き家状態で住宅を売却するケースは、居住中で売却するケースよりも少ないです。ただ、結論からいうと、空き家状態で売却した方が不動産は売却しやすいです。空室の方が売却率は高いです。しかし、そうは決められないのも事実…

どっちの方がいいのか?なんとなくイメージし把握しておきましょう。

1-1空き家での売却のメリット

空き家で売却する際のメリットは以下2点になります。

室内を見学しやすい

部屋が広く見える

営業しやすい

上記2点の理由により、不動産の印象が良くなり、結果的に早く高く売りやすくなります。

1-1-1室内を見学しやすい

空き家で売却すると、内覧者(物件見学者)は室内を見学しやすいです。単純に室内にモノがないので動線がスッキリしていますし、居住者に気兼ねすることなく見学できます。たとえば、寝室やクローゼットの中などは、居住者がいると見学しにくいですが空き家にはそれはありません。

1-1-2部屋が広く見える

部屋はモノが置いていない方が広く見えます。賃貸物件などで、「入居してモノを置いたら部屋が狭く見えた」などの経験は皆さんあると思います。なぜそのように感じるかというと、床面の露出が部屋の広さの印象を左右するからです。

モノを置いていなくて、床面の露出が多いほど部屋は広く見るので、空き家状態で物件を売却した方が部屋は広く見えるというワケです。

1-1-3営業しやすい

空き家を売るコツは、不動産業者の腕にかかっています。担当の人ががんばってくれると内覧者も増えるので、単純に分母が上がれば買ってくれる人が増えるという確率論で、決まる可能性が高いといわれています。

空き家なので売主の都合を考えずにいつでも内覧にいけるので、不動産業者としても営業しやすいのは大きなメリットでしょう。

1-2空き家で売却するデメリット

一方、空き家で売却するときには以下のようなデメリットもあります。

立ち合いが面倒

空室管理が必要

上記2点は、売り主の手間が増えるという点でデメリットになります。

1-2-1立ち合いが面倒

必須ではありませんが、不動産を売却するときには、基本的には売主も立ち会います。これは、セキュリティ上の観点と、購入検討者の出迎えの観点という2つの理由があります。ただ、空き家の場合には、当然ですがその家に住んでいないので、立ち合いが面倒になります。

空き家の売却は、内覧の予約が入る度に、別の場所から空き家へ移動しなければいけないということです。不動産会社に鍵を預けて案内を任せることもできますが、そうなると「セキュリティ面での不安」という新たなデメリットが生まれます。

1-2-2空室管理が必要

実は、住宅は空き家にしている方が劣化スピードは早いです。そのため、空き家の場合には、きちんとした空室管理が必要になります。具体的には以下のような空室管理です。

定期的な清掃や換気

定期的な水まわりの通水作業

共用部の手入れ

郵便受けの整理

清掃や換気をしないとカビが生えたり汚れがこびりついたりします。また、通水作業をしないと、臭いが物件内にこもってしまい、購入検討者の印象は悪くなります。また、一戸建てであれば庭の手入れなども必要になるのです。

このような空室管理を最低でも月1回以上は行いたいですが、仮に遠方にある状態であれば中々難しいです。その場合には、不動産会社に空室管理を依頼することもできます。ただし、その場合は月1万円前後の費用がかかる点はデメリットになります。

2.居住中での売却

つづいて、居住中に物件を売却するときの話です。この「居住中に売却」のケースの方が多いので、こちらが一般的な売却方法といえるでしょう。家の購入は「人生で一番の大きな買い物」と言われるほど大事なものです。居住している方が安心感はありますよね。いままで住んでいたけど事情によって売却することになった。ずっと空き家のおうちに住むよりも、人がいたほうが傷み具合などもマシになります。人がずっと住んでいない家はどことなく寂しさがにじみ出ているので、人が住んでいただけで安心感を持つ人も少なくないでしょう。

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2-1居住中に売却するメリット

居住中に物件を売却するメリットは以下2点です。

立ち合いが楽

空室管理が不要

生活のイメージがしやすい

安心感がある

まず、居住中ということなので、わざわざ内覧の度に移動する必要はありません。住んでいる家に購入検討者が来るだけなので、日常的な生活をしていれば良いのです。

また、前項で解説した空室管理も必要ないため、余計な出費や手間がかからないという点は、居住中に物件を売るメリットといえます。人がいないと寂しい感じになってしまいますが、住んでいるだけで家が生き生きします。それだけ安心感があるのです。

そしてなんといっても、家具・ソファーやインテリアなども自然と目に入ります。モデルルームなどでもそうされているように、家具があることで自分が住んだときの生活イメージがしやすく、印象も良くなります。センスの良いインテリアやシンプルな家具はさらに好印象でしょう。

2-2居住中に売却するデメリット

一方、居住中に物件を売却するときには、以下のようなデメリットもあります。

掃除が面倒

部屋の印象が悪くなりがち

空室管理がないとはいえ、内覧前には掃除をしておく必要はあります。ただ、日常生活でも掃除はしますので、空き家の空室管理ほどの手間はありません。

また、前項の「空き家で売却するメリット」とは逆に、部屋の印象は悪くなりがちです。家具や家電があるので部屋は空き家状態よりは狭く見えますし、動線も良くないからです。部屋の印象が良くないという点においては、居住中に物件を売るデメリットといえるでしょう。

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3.まとめ

このように、空き家と居住中に物件を売るのは、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。

空き家状態は物件の印象は良くなるが、空室管理などの手間がかかる

居住中の売却は物件の印象は落ちるが、空き家状態に比べて手間は少ない

物件を高く早く売るという観点だけでいえば、空き家状態の方が高く早く売れる可能性は高まります。しかし、その分手間がかかるという点は認識しておきましょう。

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