不動産売却の際は「囲い込み」に注意!業界では常識的に行われているかも

不動産売買において、業界内では日常的に行われていることがあります。
それが「囲い込み」です。「両手仲介」とも言います。
主に大手がやっていて、あまりにも常識的に行われているのですが、全くの素人では太刀打ちできません。
そういった非常識が日常的に行われていることを知っておいた方が良いでしょう。

今回は「囲い込み(両手仲介)」がどのように行われるか、そしてそれがいかに多いかを紹介していきます。

囲い込み(両手仲介)とは?

物件の囲い込み」は、不動産取引の盲点を突き、関係者同士が不正に手数料をもらう方法です。
図を見ていただけると良く分かると思いますが、通常は「片手仲介」といって、売却と購入の不動産仲介業者は別の業者です。しかし、それらを一つの業者を行うと、仲介手数料のタブル取りが可能になります。
これが「囲い込み(両手仲介)」です。
実は、大手各社はこういった不正行為を日常的に行っています。
しかし、この囲い込みは表面化しずらいという特性を持っています。
その理由としては、

① 囲い込みを行っていても、当事者である売主は気が付かないことが多いため被害がわかりにくい
② 不動産仲介業者の間でも、囲い込みの事実を見つけるのは非常に難しいという問題点がある

このような点が囲い込みをさらにわからなくさせているという問題点があるのです。
これでも昔よりは減ったといわれていますが、注意が必要です。

囲い込み(両手仲介)についてさらに理解を深める⇒不正行為なの!?不動産売却の際は『両手仲介』に注意

大手不動産業者の平均手数料からみる

では、実際に両手仲介は行われているのでしょうか?
大手業者の平均手数料は下記のようになっています。

参考:ダイヤモンドオンラインより

大手業者の仲介手数料は5%前後です。
通常の仲介手数料が仮に3%として、すべての両手仲介が6%と仮定すると、大手業者の5%という数字は相当高く両手仲介を行っていると疑われても仕方がないかもしれません。

しかし仲介手数料には上限があり、べらぼうに高い仲介手数料を取らないように法律で定められています。
そして、手数料額には別で消費税が発生します。

売買価格 仲介手数料 消費税8% 消費税10%
200万円までの部分 5% 5.4% 5.5%
200万円を超えて400万円までの部分 4% 4.32% 4.4%
400万円を超える部分 3% 3.24% 3.3%

400万円以上は速算方式で税込み価格を求めます。

仲介手数料=売却価格×3.24%+64,800円(消費税8%)
仲介手数料=売却価格×3.3%+66,000円(消費税10%)

つまり、仲介手数料が5%前後というのはそこまでおかしい数字ではないということです。
ただ大手業者の場合は、母体数が大きいので囲い込みの件数も大きくなっています。
例えば三井のリハウスであればその割合は5件に1件です。

この結果は店舗にもよりますし、一概には言えませんが、そういった統計があることはしっかり知っておきましょう。

仲介手数料の詳細に関しては、こちらでも紹介しています。
取られ過ぎてるかも?!「不動産仲介手数料」の相場とは?

具体的な囲い込み方法

では、実際にどのようにして囲い込むのか?
一例として、下記のやり取りをみてみましょう。

不動産仲介会社設定「物件確認をしたいんですが、○○(物件名)は・・・」
店舗担当者「あ~すでに交渉中です」
ーーーーーーー数十分後、一般客のふりをしてもう一度かけてみるーーーーーーーー
一般客設定「ホームページに載っている○○(物件名)は今空いていますか?」
店舗担当者「ご紹介可能です」
一般客設定「え、大丈夫なんですか?!」

こういったやり取りが囲い込みにおいて行われているといわれています。
不動産仲介業者からの問い合わせは、

商談がすでに入っている
売却が確定している
家主が忙しい
たった今確定したので、ホームページから削除するところ

こういった様々な言い方を織り交ぜて断ります。
しかし、実際には囲っているだけで一般客は内覧することが可能など、非常にわかりにくいですが、こういったことは日常的に行われています。

もちろん不動産業者側は、「やっていない」と否定するが数々のデータから囲い込みはかなり高確率で行われているといっても良いでしょう。
こういった不正を取り締まるのは早急にやってほしいところです。証明するのが大変なので見て見ぬふりで放置されていますが、利用する側としては納得できませんよね。

まとめ|囲い込みはある、複数査定が出来る一括サイトの利用を

結論としては、囲い込みは実際多くあるでしょう。
しかし利用しているこちらからは知ることは困難です。
それが囲い込みが表面化しにくいという問題でもあるわけです。
利用する不動産業者が囲い込みをしているかは確かめることは難しいかもしれませんが、複数の仲介業者に査定を行ってもらい、一番信用が出来ると思った業者を利用することで防ぐことが出来るかもしれません。

売却依頼をする際は、複数の会社に依頼することで囲い込まれる確率を下げることが出来るでしょう。
そのためにも、複数の売却査定を行える「一括査定サイト」に依頼することは非常にオススメなのです。
囲い込みを少しでも減らすために、利用者の確かな知と行動が要になってくるかもしれません。

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