築古の不動産が買値より高く売れた例はどんなことをしていた?

不動産はどうしても経年劣化していくので、築年数が経過するほど不動産価格は下がっていきます。ただ、売却方法を工夫することで、不動産をきちんとアピールして高値で売却できることもあります。

そこで今回は、築古不動産が高値で売れた具体的な例を紹介します。単に例を説明するのではなく、「なぜ」高値で売れたかという点まで踏み込んで解説していきます。

1.広告を工夫

まず、築古の不動産が買値より高く売れた例としては、広告を上手く行っていた例です。不動産も商品ですので、その商品を「良く」見せることが高値での売却につながります。広告を上手く行っていたとは、具体的には以下のような工夫です。

・掲載写真を工夫

・文言を工夫

1-1掲載写真を工夫

購入検討者が築古不動産に対して持つ印象は、「建物や室内が劣化していそう」という印象です。そのため、まずはこの悪い印象を取り払う必要があります。悪い印象を取り払うためには、「写真」というビジュアルで見えることが最も効果的であるので、広告に掲載する写真は以下のような工夫が必要です。

・室内写真を明るく広く見せる撮り方

・建物をきれいに見せる撮り方

上記の撮り方は、たとえば「広角レンズを利用する」や「太陽の光が出ている時間帯に撮影する」といった撮り方になります。少しの工夫で写真の印象は大きく変わってくるものです。

このように、写真を工夫することで物件の印象を良くして、集客を増やします。集客が増えれば、その中から高値で買いたいと思う検討者も現れるので、結果的に不動産を高値で売れる可能性が上がるというワケです。

1-2文言を工夫

また、広告物に掲載する文言を工夫することも、高値で売却できる良い例になります。中古物件を売却するときには、マイソクと呼ばれるシンプルな広告がベースとなります。マイソクはペラ1枚の広告に、間取りや物件概要を記載する広告です。

そのマイソクに以下のような文言を付け加えるという工夫です。

・新耐震である文言を付け加える

・リフォーム済みである旨を付け加える

・大規模修繕済みである旨を付け加える

築古のマンションに対して「構造的な不安」を抱く人もいます。上記の文言を付け加えれば、その人へ「新耐震」であることをアピールでき、不安は払しょくして見学に来るかもしれません。

また、「リフォーム済み」や「大規模修繕済み」という文言を大きく掲載すれば、前項でいった「室内や建物が劣化している」という不安は和らぎ、集客増につながります。このように、築古不動産が高値で売れた1つ目の例は「広告の工夫」になります。

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2.エリア価値を解説

築古不動産が高値で売れた2つ目の例は、「エリア価値をしっかりと解説した」事例です。なぜエリア価値を解説すると高値で売れるかというと、エリア価値は不動産価格に大きな影響を及ぼすからです。特に、築古ということは、買ったときのエリア環境から大きく変化している場合があります。

そのため、エリアに以下のような大きな変化があれば、高値で売れる可能性が上がります。

・新駅ができたり路線が増えたりと交通利便性が増した

・人気のある大型商業施設が近くにできた

・大きな公園など公共施設が近くにできた

このようなエリア環境の変化が起きれば、不動産価値はグッと上がることがあります。そのため、このエリア価値を、データなどを基にきちんと説明できれば、築古不動産とはいえ高値で売れる可能性が高まります。

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3.ホームインスペクションを実施

築古不動産が高値で売れた3つ目の例は、ホームインスペクションをしっかり実施した例です。ホームインスペクションとは、家(ホーム)を調査(インスペクション)することであり、第三者の「お墨付き」をもらえるということです。

なぜ、ホームインスペクションを実施すると高値で売りやすいかというと、築古不動産のデメリットである「構造的な不安」を和らげるからです。

ホームインスペクションは、基本的に建築士やホームインスペクション協会などに認定された、ホームインスペクターが建物調査をします。また、天井裏や床下なども調査範囲になるので、物理的に調査可能であれば素人が見られない部分も調査します。

そのため、築古物件であり「欠陥や構造的な不安」を抱いている人への安心材料になるというワケです。結果的に、築古不動産のデメリットが解消されて、高値での売却につながります。

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4.その他

その他に、絶対重視ではないものの出来れば抑えておきたいポイントを紹介します。

◇余計なリフォームはしない

リフォームをすると、その分売却価格が上がってしまいます。また、それを回収できるのかも読めません。リフォームしたがために赤字…なんてことのないようにしてくださいね

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◇築古物件が得意な業者に依頼

不動産業者にも得意分野はあります。ただでさえ業者選びは大切ですが、築古物件は売れにくいといわれているので、少しでも得意な業者に依頼することをオススメします。

5.まとめ

このように、築古不動産が買値より高く売れた例は、売主側が以下のような努力をした結果です。

・広告を工夫して不動産価値を伝え集客増に成功した

・エリア価値を論理的に解説してエリアの魅力をきちんと伝えた

・ホームインスペクションを行う客観的に安心感を与えた

上記を1つ1つ実施するというよりは、複合的に実施することが大切です。たとえば、「エリア価値を解説しつつ、ホームインスペクションを実施する」などのイメージになります。買値より高値で売れることは多くはありませんが、きちんと購入検討者の不安を払拭することで実現可能な話ではあります。

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