あなたは持ち家派?賃貸派?不動産の購入を計算してみた

みなさんは、「持ち家派」でしょうか?「賃貸派」でしょうか?

私は断然「持ち家派」でした。

しかし、お金の面では持ち家も賃貸も、それほど大きな差はないのではないかと思うようになってきました。

今回紹介するのは、家を購入したとき、賃貸で住んだとき、それぞれを比較してみて、どちらが得か実際に計算してみた結果です。

また、その結果も含めて考え方が少しパワーアップしたので、共有したいと思います。

◆購入が抱える「負」

買うことが得か、借りることが得か、それが今回の議題になるわけですが、ただ「買った方/借りる方がお得」と結論づけられるものではありません。

実際に物件を例に挙げて計算していく上で、

1.賃貸→不動産価値は残らない
2.購入→不動産価値は残る

という根本的な事実だけでは結論づけられないほど複雑なものなのです。

【賃貸>購入】

不動産を買った場合、借りるだけでは発生しないはずの「負」が主に6つあります。

1.取引で生じる手数料

物件を購入するとなると、各種の手数料が必要になります。大体でいうと物件の1割ほどです。物件3000万円に対し300万円、物件5000万円だと500万円程度を目安にしておいてください。

2.不動産が時間とともに価値をなくしていく‥

土地を買っている場合は2.30年後にはタダ同然の状態として売る他なく、マンションの場合はリフォームしたとしても年2~3%価値が落ちていきます。ほとんどの場合、マンションは大体20年で4割ほどの価値になります。最後に、一戸建ての場合は築10年でほぼ価値はゼロになるといわれています。(⇒家は築10年で価値がゼロになるって本当?)不動産はそれほどシビアな世界なのです。

つまり、不動産は時間が経つとともに無条件に価値が落ちていってしまうものなのです。「資産が残る」と言われていますが、それは時間とともに劣化した分を差し引いた価値になります。

3.固定資産税などの税金

持ち家になったとたん、税金がかかってきます。これは借りているときでは全くないものなので、長い目でみるとかなりかさむことが予想されます。物件の大きさにもよりますが、年間数十万円程度でしょう。1年で見るとそれほど大きな負担に感じないかもしれませんが、20年、30年となると、かなり大きな額になるのがお分かりいただけるでしょう。税金だけで500万円以上、場合によっては1000万円になることも…購入側はこれほどの負担がかかっていることももちろん想定済みでしょう。

詳細はこちら⇒家を購入したらかかる税金・賢く利用したい制度、基礎知識まとめ

4.管理・修繕積立費など価値を保ち続けるためにかかるコスト

マンションの場合は毎月管理費・修繕積立費など、価値を維持していくために保全コストがかかります。控え目にみて月3万円だとしても、20年で720万円、30年で1080万円です。しかし、15年を過ぎると金額が上がるので20年の時点で1000万円を超えることが予想されます。物件は日々劣化していくので、ベストな状態を保つためには小まめなメンテナンスを必要とし、それに伴ってお金もかかります。リフォームには数百万円単位で必要です。

5.住宅ローンの金利

最近は低金利になってきています。しかし、例えば2%に抑えることが出来たとしても、20年間で22%ほどは金利でかかってしまいます。ローンのシミュレーションで調べてみると良いでしょう。

【金利】例えば

・2000万円→440万円
・3000万円→660万円
・4000万円→880万円
・5000万円→1100万円

詳しくはこちら⇒住宅ローンのからくり、巧妙な金利の罠に注意!

6.頭金と頭金の運用益

住宅ローンの頭金を入れるか入れないかといった問題もあります。頭金を運用して運用益が出る場合なども考慮しなくてはなりません。物件を買うからこそ存在する損失の一つです。

◆簡単に「賃貸」と「購入」を比較してみた

簡単にはあるが、「賃貸」と「購入」を比較してみたいと思います。

例に挙げるのは東京23区で人気エリア「恵比寿」。
条件は同じ70㎡、2LDK、築10年以下です。貸し物件ですと家賃は30~40万円ほどです。購入ですと約8000万円。(今回は家賃を40万円に設定して計算してみました。)

【賃貸】

20年分の家賃は9600万円。更改手数料・引っ越し手数料が2年で2ヶ月分かかるとすると、+800万円。合わせて1億400万円。

【購入】

・各種手数料:約800万円(物件の1割で計算)
・価値:約3200万円(マンションは20年後には4割ほど下がるといわれている)
・固定資産税:約700万円(概算で出しています。500~1000だといわれています。)
・管理/修繕積立費などの保全コスト:約1500万円(毎月4万円+リフォーム費用500万円の計算。これ以上かかる場合もある)
・ローン:約8000万円(頭金2000万円、手数料込み金利2%で借りる)
・頭金と運用益:約2500万円(頭金3000万円を利付国債1.8%で運用→660万円がつく)

⇒合計15900万円(1億5900万円)

【結果】

・借りる場合 1億400万円
・買う場合 8000万円ー15900万円=7900万円

不動産価値を含めると、買った方が約2200万円得する

このような結果となりました。

全体を通してみてみると、40万円という家賃は極端に高いのかもしれません。
しかし、物件自体も同じようなスペックで比較したため、それは誤差の範囲だと言えるでしょう。(ちなみに、もし家賃が30万円ほどでしたら得した分はほとんどなくなり、買った方が100万円損する、という結果に一遍します。)

つまり、この結果として言えることは、得をするのは賃貸か購入か?というのは「家賃」によるということです。家賃を下げると購入の方が損する場合もあるので、少し曖昧になってきます。家庭・職業の環境によっても異なるので、何とも言えませんが、あくまでも「20年後に絶対に売却が出来ると仮定すれば、購入の方が得の可能性が高い」という結果となりました。

◆マンションを購入した友人に聞いてみた

「なぜマンションを買ったの?」

友人は私の唐突な質問に戸惑っていました。
「なぜって…?」思わず聞き返す友人。そこで私は不動産に関する様々な知識を述べた後、「どのタイミングで得するの?」と尋ねました。それでも友人はキョトン顔でした。

「何のために家を買ったかってこと?特に大きな理由はないよ」

へ????
なぜ??得をするからではないの???
私の頭の中は、はてながいっぱいになりました。

どうやら、私と友人にとっての不動産の認識は大きく違うようでした。
というのも、友人にとって家は

安心感を生んでくれるところ
現実的な額で購入できるところ
タイミングが来るまで住むところ
良い歳になってきたし、大人としての責任

といった認識のようでした。

一方私は、

その不動産を購入したら得するか損するか

だったのです。上記の結果では、同じような物件を借りるのと購入するのでは、購入したほうが得だという私の納得のいく結果が出ましたが、家賃が下がっていればまた変わってきました。

もちろん、「得したい」という気持ちは大事かもしれませんが、それ以外にも「家族が一つになる場所」であったり「安心して残せる物」であったりするのかなと思います。

◆まとめ|損・得ではない「何か」がある

さいごにまとめると、私は今まで不動産の価値は損であるか・得であるか、だと思っていました。しかし、今回のことを通じて「やはり購入の方が得だった!」と自信を取り戻したと共に、理由はそれだけなのか、という疑問が生まれました。

というのも、不動産…というかマイホームを手に入れたいという気持ちは、損や得だけでは言い表せないと思ったからです。家族がいる方は、「もしもの時のため」であったり、「家族一人ひとりの居場所」であったり、「家を購入することの責任」であったり、損や得以外の感情の方が強くあるように感じたのです。

お金だけではなく、一家の主が家族のために残していたり、家を買うことによる社会的信用だったり、様々な理由があると思います。

また、今回は購入の方が得だという結果が出ましたが、それは絶対的なものではありません。不動産の売却価格による上下や、円相場、インフレ率も関係してくるとても複雑なものです。一概には言えないという点だけご理解ください。

これを読んで、自分なりの「答え」が見つかれば幸いです。

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