貸す?売る?不動産を賃貸で一時的に貸すのを迷ったら抑えておくポイント

不動産を持っている状況で、突然の転勤や結婚、相続で実家暮らしになるなど、様々な理由から売却を検討される方は多いでしょう。
そんなときに、頭をよぎるのが「売却と賃貸はどちらが良いのか?」という疑問です。
昨年は「サラリーマン大家さん」や「賃貸経営」などサラリーマンと不動産投資という異色の組み合わせがトレンドになりましたね。
「賃貸経営」が身近なものになったことによって、不動産を売るか貸すかで迷われる方は多くいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、不動産売却の際にチラつく賃貸問題に決着をつけようと思います。
賃貸を考えていた方も、考えていなかったけどどうなんだろうと思い始めた方も、少し迷っているのであれば、メリット・デメリットをはじめ、抑えておくべきポイントを紹介していきます。

◆売ろうか?貸そうか?迷い中の方へ

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結論からいうと、迷っているのであれば賃貸はやめたほうが良いです。
そう簡単に始められるものでもなく売却までの一時的な期間の賃貸を考えているのであれば、あまりオススメできません。
というのも、賃貸経営に関する知識やプランが浅いと、上手くいくことが少ないからです。
賃貸にするのであれば、明確な計画やしっかりとした知識がとても大切になってきます。迷ったら売却するのがオススメです。

次からは具体的なメリット・デメリットを紹介していきます。

◆賃貸に対するメリット

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賃貸にすることで得られるメリットはだいたい予想がつくかもしれませんが、メインは「家賃収入」でしょう。しかし、他にも様々なメリットがあります。

メリット① 毎月の家賃が収入として入る

これは容易に想像がつきますよね。賃料がそのまま収入となります。株式取引などの投資の一環として不動産投資としてを運用している方もいるので、立派な副収入になりえます。

メリット② 分譲マンションは通常の家賃よりも高く貸せる

迷っている物件が分譲マンションであれば、通常より高い家賃で貸すことができるでしょう。
というのも、分譲マンションは賃貸マンションよりも作りがしっかりしていて騒音などが気にならないようにできていたり、人気の高いマンションなのです。
また、住まい用として購入し賃貸を考え始めたという方は、単なる投資物件よりも有利です。なぜなら、住まい用は住宅ローンが適用されますが、投資用に購入すると投資ローンとなってしまい、金利が上がってしまうのです。
ですので、住まい用として低い金利で借りて、高い家賃で貸せるのはお得なんですね。

メリット③ 経費として認められるようになる

例えば毎月金利とともに払っている住宅ローンも、固定資産税も、人に貸すことで経費として認められるので、それらは所得から引くことができます。
また、マンションの維持に関わる管理費・修繕積立費・改修工事費などもすべて経費で計上できます。

メリット④ マンションを担保に融資を得ることができる

融資を受けたい人にとっては朗報ですね。マンションを所有していたら、それを担保に融資を得ることができるので、新たな投資物件を購入する資金にしたり、家賃収入をあてたり、上手にお金を回すことが出来るのも大きなメリットです。

◆賃貸に対するデメリット

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一方、どういったデメリットがあるのでしょうか。
これらが冒頭で説明した「賃貸にしようか迷っているのであれば、売却にしろ」と言った主な理由になります。
ここの理解なくしては先に進まないという大事なところになるので、絶対にチェックしてくださいね。

デメリット① 初期投資費用がかかる

人に貸すとなると、避けては通れないのが「クリーニング」です。それに加えてさらによくしたい、もしくは貸せる状態でない場合は「リフォーム」も必要になってくることもあります。
壁紙の張替え・ハウスクリーニングに20~30万円は人が変わるたびに掛かる初期投資費用です。
始めからかかる費用がたくさんあると、賃貸である意味がわからなくなりますよね。
この費用は覚悟しておいてください。

デメリット② 借り手がいないというリスク

賃貸に空室問題はつきものです。人気な物件ですぐに埋まる案件であれば大丈夫ですが、そうでないと不安に思ってしまいますよね。
相続などの自然に手に入るケースではなく、強い意志を思って購入したら、借り手がいなくて空いている状態なんて嫌ですもんね。
また、それと同時に住宅ローンを返しているところだったりするとさらに最悪です。賃貸において一番の恐怖は空室になってしまうことでしょう。家賃収入が入らないのでメリットも何もなくなってしまいます。

デメリット③ 二重ローンが出来ない場合がある

購入した物件を賃貸に出すとなると、自分が住むところがもう一つ必要になります。その際に住宅ローンを組んでいると、片方のローンを完済するまで住宅ローンを受けられない可能性があるのです。
というのも、家賃収入は不安定で空室になってしまったら返済できません。
二重で住宅ローンを組まなければ実現できない賃貸経営は、ローン会社の許可が下りない可能性がおおいにあるので、その状況になるようであればオススメできません。

デメリット④ 一度賃貸として出すと、売却時に収益物件として見られてしまう

賃貸として貸出中の物件を売却する際は、不動産による収益が発生しているので「収益物件」として扱われます。
そうなることで、購入側に利回りなども計算に入れながら査定額を出す方法になるので、売却時に査定額が下がってしまう可能性があります。
一班のマンションの査定額は「取引事例比較法」によって算出されるのに対し、収益物件はさらに厳しい方法で算出されるので、売主が損してしまうことがあるのです。
ですので、一時的に賃貸として出しておいて、必要なくなったら売却をしようと安易に考えていると、将来得られるはずだったものが削られて、不利になってしまうかもしれません。

デメリット⑤ 入居者とのトラブルの可能性

契約前の不安などは多々あると思いますが、契約後も面倒はつきものです。
例えば、「トイレの水が詰まった」「隣の部屋の人が夜中にうるさくて寝れない」「上の階の子供の足音がうるさい」「敷金は全額返してほしい」など、いろんな注文や、家賃を払ってくれないなどの直接的に困るトラブルなど、たくさんの問題と向き合っていなくてはならなくなります。
こういった入居者とのトラブルは気も滅入りますし、素人では対処が難しいです。かといって、不動産会社を間に挟んで対処してもらうと管理費をとられ、入ってくるお金が少なくなってしまいます。こういったトラブル関連の悩みは非常に大変な問題です。

◆賃貸にするのであれば、しっかりとしたプラン作りが必要

冒頭でも言ったように、賃貸として貸し出すのは安易な気持ちでやらないほうが良いです。
しかし、どうしても賃貸にするのであれば、将来のしっかりとしたプランを立ててからにしましょう。

賃貸を考える人はほとんどが下記の3つに分類されるでしょう。

1.ずっと投資用として貸していく
2.いずれ売却する予定だ
3.住むことも視野に入れている

1番は、何の問題もありません。居住者がいれば、収入を得ることができますね。

2番は、デメリット④で紹介したように、一度賃貸として貸し出すと収益物件となってしまい、売却の際に損をしてしまいかねません。そのことだけ頭に入れた上での賃貸⇒売却のコースであれば、それも計画のうちなので問題ないでしょう。

3番が、非常に難しい問題です。「とりあえず貸しておいて、将来的には住もう」というプランにはいくつか注意点があります。次で詳しく紹介していきます。

◆将来的に住む場合、「定期借家契約」がオススメ

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多くの人は「とりあえず賃貸で貸しておいて、将来的には住むのもアリだな~」くらいに考えているかもしれませんが、甘~い考えでいると落とし穴が多いので、いずれ住居にするのであれば、一度目を通しておきましょう。

なぜ上記の考え方が甘~いかというと、一度賃貸に出すと不動産を取り戻して自分が住むのはそれほど簡単じゃないからです。
上記の考え方は、安易に自分の都合で何とかなると思っている場合が多いのです。
それもそのはず、日本では、貸す側よりも借りる側のほうが手厚く守られています。これによって、「賃貸や~めた」が思い通りにいかないとわかっていただきたいです。
もちろん、家賃の滞納やトラブルなどの正当な理由があれば強制退去させることが出来ますが、それ以外では貸す側は有利ではありません。
「次の更新から自分で住むので出て行ってください」は通用しないのです。

そんなときに便利なのが「定期借家契約」です。
これは、期間を決めて貸す方法です。これであれば、「この期間は貸します」という契約になるので、賃貸を止めて自分で住むこともできます。
その期間は3年、5年、10年など好きな期間を設定でき、その期間を過ぎると自動的に契約は解除されます。
つまり、借りる側としては不利になるような条件ともとらえることができます。そのため、定期借家契約を避ける利用者もいるようです。ですので、検討している方には更新がなくて便利な点や、家賃のできる範囲のおまけなど、お得な点をアピールしたほうがいいでしょう。

◆さいごに

売却にするか賃貸にするかは、非常に難しい問題です。それぞれにメリット・デメリットがありますから。
しかし、ふわ~っと賃貸を考えているのであれば、あまり得はありません。はじめから売却の方向で考えておいたほうが良いでしょう。
いずれにしても、賃貸と売却のそれぞれの良い点・悪い点をしっかり理解し、選択肢を作れるようになって初めて、賃貸を検討するほうが賢明だと思います。
どうしても迷って決められない場合は、賃貸・売却それぞれの相場を調べるなどして、イメージできるようにしてからが良いのではないでしょうか。
不動産はリサーチ力がかなり大事になってくるので、根気強くがんばってくださいね。

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