不動産の売却とマイナンバーの関係は?数々の疑問に迫る!

2016年より、本格的にマイナンバー制度が導入されました。2017年5月現在の普及率は決して高いとはいえず、まだまだ日常生活において大きな変化があるワケではありません。しかし、本来のマイナンバー制度導入の意図を考えると、今後日常生活にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、不動産の売買や賃貸においても、マイナンバー制度の導入により変化があります。不動産投資をしている方や、今後不動産の売却を検討している方は良く理解しておきましょう。

1.マイナンバー制度とは?

マイナンバー制度は、2015年から全国民は通知をされて、2016年1月から利用が開始された制度です。マイナンバー制度は、「公平・構成な社会実現」「行政の効率化」「国民の利便性向上」などを目的としています。各個人に唯一無二の12ケタのナンバーを割り当てることで、本人確認や利便性を目的に実行されました。

しかし、マイナンバー制度に関してまだまだ不明瞭な点が多く見受けられます。

今回は

・不動産売却にはマイナンバーが必要なのか?
・不動産を売却する相手側にもマイナンバーを教えなくてはいけないのか?

という点に着目しながらみていってください。

1-1現在のマイナンバー制度

利用される分野としては、以下のような分野です。

・社会保障(年金・雇用保険・医療保険・福祉利用など)
・税金
・災害(支援金の履歴情報など)

たとえば、税務当局に申請する確定申告書などをマイナンバーと紐づけることによって国が管理しやすくなったり、被災者台帳をマイナンバーと紐づけて被災者支援をスムーズに行ったりできるということです。また、マイナンバーと所得を紐づけることで脱税対策にもなり、税金の管理や徴収漏れが少なくなります。マイナンバーが実行される以前に多くの報道や情報サイトで脅しのごとく情報の管理が叫ばれていました。しかし、現在ではそこまで管理されておらず、紐づけもされていないことがわかっています。普及するのにはもう少し時間が必要といった印象ですね。

1-2今後のマイナンバー制度の発展

また、今後は以下のようにマイナンバー制度は発展していく予定です。

・児童手当の申請

・銀行や証券会社などの金融関連手続き

・年金受給や介護保険受給などの手続き

・奨学金の申請

わたし達からすると、とにかく役所などの手続きが楽になる点がメリットといえるでしょう。たくさんの書類に個人情報を記録して照会する手間が省ければ、その時間の分だけ事務作業時間は減ります。また、それは、銀行などの手続きや各種申請手続きなどの時間短縮にもいえることです。

2.不動産賃貸とマイナンバーについて

では、ここからが本題です。不動産と関連する事項をみていきましょう。

不動産賃貸においては、不動産を貸す側の大家さんが「個人」であり、賃借人が法人名義の場合にマイナンバー情報の提供をする必要があります。一方、賃借人が個人であったり、法人同士の賃貸であったりする場合にはマイナンバーの提供は不要になります。

つまり‥‥

【不動産の賃貸の場合】

・貸す側(個人)⇒借りる側(法人) =マイナンバーを提供
・貸す側(個人)⇒借りる側(個人) =マイナンバーの提供は不要
・貸す側(法人)⇒借りる側(法人) =マイナンバーの提供は不要

2-1マイナンバーの提供が必要な場合

不動産賃貸において、マイナンバーの提供が必要な場合は、年間支払金額が15万円を超えるときです。「支払金額」とは以下のような金銭のことをいいます。

・月額賃料

・地代

・更新料

・礼金

・承諾料

・名義書き換え料

・仲介手数料

上記に該当する金銭で年間支払金額が15万円以上なので、ほぼ全ての賃貸不動産がマイナンバーを提供する義務があるということです。

2-2実際の取引の流れ

賃貸物件において、実際のマイナンバーの提供に関する業務は、以下のような流れになります。

・年額15万円以上の支払いが生じる場合には大家はマイナンバー情報の提供が必要
・「不動産の使用料などの支払い調書」を作成して、そこにマイナンバーの記載を行う

つまり、今までの業務フローと基本的には同じで、そこに「マイナンバーを記載する」という業務が加わるだけということです。

2-3注意点

賃貸物件とマイナンバー提供の概要は前項の通りですが、契約書上は個人の大家でも実際の賃料回収業務は不動産管理会社が受け取っているときは注意が必要です。このようなときも、結論から言うと、大家はマイナンバーの提供が義務になります。

実際に家賃回収をしているのは「不動産管理会社」であるものの、結局はそのお金は大家の口座に振り込まれ、大家の収益として計上するからです。

3.不動産売買とマイナンバー

不動産の売買の際にも、ベースは賃貸物件と同じです。つまり、不動産を売る側が「個人」であり、買う側が「法人」のときにマイナンバーの提供は義務になります。賃貸と同様、法人同士の売買の場合には、マイナンバーの提供義務はありません。

3-1マイナンバー提供義務と実際の流れ

不動産売買においては、売買金額が100万円を超える場合には、個人である売主は法人である買主にマイナンバーを提供しなければいけません。

売買物件において、実際のマイナンバーの提供に関する業務は、以下のとおりです。

・100万円を超える不動産の売買は、売主は買主へマイナンバーを提供
・「不動産の譲り受けの対価の支払調書」を作成して、そこにマイナンバーの記載を行う
・売主が個人で、買主が法人のケース(個人の不動産を法人が購入する)

こちらも、前項の賃貸時と同様、基本的な流れは変わりません。そこにマイナンバーの提供義務が加わるといったイメージです。

3-2マイナンバーに関する今後の不動産売買

今後は、不動産の所有者情報とマイナンバーが紐づけられる可能性もあります。仮に、全ての不動産がマイナンバーと紐づけられれば、不動産取引がデータベース化されて、一般の方でも取引情報を見られる状態になるかもしれません。

そうなれば、今まで不動産会社しか知り得なかった情報も開示されるため、不動産市場が透明化されることが期待されます。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

このように、不動産の売却や賃貸とマイナンバーは、現時点でも提供義務があるケースもあります。不動産の売却を検討している方は賃貸運営者よりも多いので、特に注意するべきでしょう。しかし、多くの場合個人同士の売買だと思われます。その場合は、現時点ではマイナンバーが絡むことはほとんどありません。ただ一点だけ、法人への売買においては注意してください。

また、今後もマイナンバーの新たなルールが導入される可能性もあるので注視しておきましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする