不動産の売却に役立つ【路線価・公示価格・実勢価格】をチェックする

土地を売りたいとき、売却の参考となる価格を知りたいですよね。

参考にする数値には様々なものがありますが、それぞれに特徴があり、活躍するシーンが異なります。

そこで今回は、土地売却で参考にすべき数値と、実勢価格との違いについて見ていきましょう。 

外部リンク:全国地価マップからみてみる

■国土交通省によって調査される「公示価格」

まず参考にすべき数値は、「公示価格」です。

全国2万か所以上の「標準値」を評価しており、その土地の持つ本来の価格を評価して、より指標となる価格となることを目的としています。

地価公示法に基づいて、年1回、11日時点の価格を3月中旬ごろに国土交通省が発表します。

公示価格は、国土交通省が運営するサイト「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」から調べることができます。 

■都道府県によって調査される「基準地価」

次に参考にすべき数値は、「基準地価」です。

国土利用計画法施行令に基づき、毎年1回、71日時点の価格を各都道府県が調査して、9月下旬ごろに発表します。

基準地価も、公示価格と同じサイトで調べることが可能です。 

■道ごとに細かく指定してある「相続税路線価」

路線価はあくまでも総称であり、正確に言うと「相続税路線価」「固定資産税評価額」に分かれます。

路線価と言ってまず思い浮かぶのは「相続税路線価」であり、贈与税や相続税の額を算出する際に基準となるものです。

国税庁が毎年1回、11日時点の評価額を7月上旬に発表しています。

公示価格や基準地価の価格水準を「100」とすると、相続税路線価の価格水準は「80」程度です。

よって、路線価から土地の大体の目安を知りたければ、路線価を0.8で割るといいでしょう。

相続税路線価を調べたい場合には、国税庁が運営するサイト「財産評価基準書」で調べるといいでしょう。

■各市町村によって行われる「固定資産税評価額」

路線価のもう一つの形態である「固定資産税評価額」は、調査主体が各市区町村となっております。

固定資産税を算出するために行われており、3年に1度程度調査されています。

ただし、大都市では毎年調査され、その都度修正が加えられています。

公示価格や基準地価の価格水準を「100」とすると、固定資産税評価額の価格水準は「70」程度です。

固定資産税評価額はインターネットで調べることができず、市区町村役場で問い合わせるか、固定資産税の納税通知書に同封の「課税通知書」を見て調べることができます。

■実勢価格との違いは

実勢価格」とは、実際に取引された金額のことです。

土地の売買価格は、売り主と買主の交渉によって決定するため、必ずしも前述の指標通りになるとは限りません。

すぐにでも土地を売りたい売主がいれば、実勢価格は指標より下がりますし、何としてもその土地を買いたい買主がいれば、実勢価格は指標よりも上がります。

■実勢価格に最も近い指標は?

では、実勢価格を知る上で最も参考になる指標はどれなのでしょうか?

まずは「公示地価」と「基準地価」を参考にしましょう。

公示地価と基準地価の調査目的が、「土地取引の指標となるため」ですので、これらを参考にしない手はありません。

ただし、公示価格が11日時点、基準地価が71日時点の価格ですので、取引時期により近い指標を参考にするといいでしょう。

■取引事例から実勢価格を調べる方法も

実勢価格は机上の計算だけではなかなか分かりません。

そこで、実際の取引事例から実勢価格を求めるやり方も有効です。

国土交通省提供の「土地総合情報システム」を使えば、地域を指定して過去の取引事例を調べることができます。 

■現在の売り物件との比較をする

ただし、過去の取引事例はあくまでも過去のものであり、現在の取引にそのまま生かせるわけではありません。

そこで、実際に出ている同じ地域の売り物件の価格を調べることにより、過去の取引事例と現在の取引状況を比較することで、より精度を上げていく方法もあります。

ただし、売主が最初に提示する「売出価格」は比較的高めに設定され、実際には買主との交渉によって売買価格はもう少し下がっていきますので、売出価格を補正する必要があります。

■不動産査定を受けてみる

土地の価格が決まる要素は多岐に渡り、例えば分譲マンションの土地などは、周辺の相場とはさほど関係なく、その土地にどんなマンションが建設されるかによって、土地の価格が異なってきます。

また、近年は景気の乱高下など、土地価格が急激に変化する環境となりつつありますので、過去の指標などから実勢価格を割り出すのは極めて困難です。

言い値で互いが納得できればいいですが、言い値ではダメな理由もあるということを覚えておいてください。
例えば、1200万円の価値のある土地を120万円で息子に売ったとすると、贈与税や相続税をごまかしたと判断されてしまいます。

土地の価格には主に下記のような4つの指標があります。

①路線価
②地価公示価格
③固定資産税評価額
④準地価

これらはそれぞれ価格を発表する機関や時期が異なります。

①路線価・・・・・国税庁(7月頃)
②地価公示価格・・・・・国土交通省(3月頃)
③固定資産税評価額・・・・・地方自治体(総務省)(3年に1度・1月1日)
④準地価・・・・・都道府県(9月ころ)

不動産鑑定士などが調査をし、土地の価値を決めていますので、一般の方に必要になるのは主に路線価です。それが贈与税や相続税、固定資産税などの税金の支払いの指標となります。このときに、控除できる項目も確認しておくと良いでしょう。

また、不動産の指標は設備や投資事業用などの用途によっても違ってきます。競売ではなく、一覧の事業として認められていることも大切です。
税金はできるだけ安い方がいいですが、不正であっては意味がありません。
その物件をしっかり査定してくれ、あなたの代わりにすべてやってくれる業者との出逢いは非常に大切だということがお分かりいただけたでしょう。

結論:不動産査定がとても便利

そこで有効なのが、不動産査定です。

不動産鑑定士による評価を受けてみるのもいいでしょう。

ただし、不動産鑑定士によって査定額も異なってきますので、複数の不動産業者の査定金額を比較できる、「不動産一括査定サイト」を利用するといいでしょう。

特に、地方では取引事例が少ないため、一括不動産査定サイトの有効性はさらに高まるでしょう。

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