不動産一括査定を利用して楽しよう!メリットとデメリットを理解

所有している不動産はいくらになるかな?家を売りたいけどどこが一番高く見積もってくれるかわからない!
不動産を売却するとき、価格を決めなくてはなりません。そして、ほとんどの人が業者を通して買ってくれる人を探しています。
しかし、業者によって見積もりが大きく変わるということに注意が必要です。
場合によっては数百万円単位で変わってくることもあるので、業者選びは非常に大切です。
でも一社一社に見積もりをお願いしてやり取りをしていたら労力と時間がたくさんかかってしまい、疲れてしまいますよね。
そんなときに便利なのが「一括査定サイト」です。
今回は、一括査定サイトの説明とともに、利用するメリットと意外と知らないデメリットをまとめて紹介していきます。
ふわふわとしか理解していなかった「一括査定サイト」のことを深く理解して、いいとこどりしちゃいましょう!

一括査定サイトとは?

有名どころとしては、車などの見積もりを出してくれる一括査定サイトではないでしょうか。
本来であればそれぞれの会社に見積もりを依頼する形ですが、一括査定サイトを通すことで面倒な入力事項が一回で済むだけでなく、入力した内容で複数に査定依頼を出すことが可能になっています。これによって無駄で面倒な作業が省かれるので、気軽に試すことができるという特徴があります。
一括で出来る資料請求や、引っ越しの相見積もりを行ってくれるサイトなどもあるので、それに近いものだと認識しておくと良いでしょう。
不動産査定の一括サイトは業者によってはそれをメイン業務にしておらず、片手間で運営しているところもあります。それ自体は問題はないですが、不動産の仲介業を営むには「宅地建物取引業」という免許を持っていなければなりません。
この免許を持っていなければ、不動産の仲介業は出来ません。しかし、本音はそんな中途半端なところに依頼したくないと思うもの・・・
それを見極めるために一括サイトの中でも質の良いもの、評判なものを選ぶ必要があります。
また、
そう簡単に出来るものではないので、信頼できる業者さんに一緒に考えてもらいましょう。
また、一括サイトに登録して利用してもお金はかからず、無料です。大いに活用したいですよね。

一括査定サイトのデメリット

メリットは上記の内容をわかっていれば簡単に想像がつくでしょう。
ですので、説明は省かせていただきます。

逆に、デメリットを理解している方は多くはないのではないかと思います。
デメリットもしっかり把握しておくことで、一括査定サイトをフル活用していただきたいと思います。

求めている業者が登録していない可能性もある

先ほども述べましたが、不動産仲介業を営むには「宅地見物取引業」の免許を持っていなくてはなりません。
そして、この免許には国土交通大臣に許可されたものと、都道府県知事に許可されたものの2種類が存在します。
それぞれの違いは、都道府県知事免許の場合はその許可をもらった都道府県にしか営業所を置くことができず、2県以上の営業所を持つ場合は国土交通大臣に許可された免許が必要になります。
細かくいうと、営業所がなくても他の県で営業することは出来ますので都道府県知事の許可を得た免許が必ずしもその都道府県でなければいけないわけではありませんが、不動産は現場に見にいったり案内することを考えると、知事免許=その都道府県というのが基本になっています。
ですので、あまりにも広い範囲の物件を対応できるわけではありません。
現実的に営業所近辺が対象になってくるわけです。

そのためすべての宅地見物業者のうち、大臣免許は約2%、知事免許が98%という割合になっており、ほとんどが1つの都道府県を決めて営業所を構えている業者ということになります。
平成28年3月31日現在の宅地建物取引業者は123,307業者あります。査定サイトに載っている業者は、特に多いところでも1000業者ほどなので、全体でみるとほんの一部なのです。
本当に自分の求めている業者が必ずしもあるとは限らないので、それも踏まえた上で利用しましょう。

営利面が目立つ場合がある

不動産の売却が決定することで、仲介業者は手数料を得ることが出来ます。そのために仕事をしているわけですから、もちろんですよね。
ただし、ここでいうのはあまりにも営業のことしか考えていない場合の業者です。
仲介業者は成果報酬ですので、売却価格に応じての手数料が決まっています。

売却価格 手数料
売却価格のうち200万円まで 5%
売却価格のうち200万円を超えて400万円まで 4%
売却価格のうち400万円を超える部分 3%

そして、仲介業者と物件の所有者は媒介契約という契約を結ぶ必要があります。
その際に契約を結びたいがためにあえて高めの査定額を出してきたりする場合があります。
営業営業したゴリ押しのものではなく、巧妙に行われることもあるので気を付けてください。
不動産売買の特徴として、仲介業者が査定した額=実際の売却価格になります。しかし購入希望者はほとんど値下げ交渉してきますので、査定額よりも低くなることは頭に入れておきましょう。
それを見越した査定額になっているので、あえて高い査定額を提示してくるのです。
一括査定によってさらにこの傾向は強くなります。他の業者と比較することによって目安となる価格が出やすい分、それが逆効果となり本来の価格より高く見せることもできます。
もちろんしっかりした会社は多いですが、一括査定ならではのデメリットは知っておくべきでしょう。

利用する際はここだけは気を付けて!

デメリットも知ったところで、ここからは抑えておかなくてはならない注意点を紹介します。
一括査定サイトを利用するとしても、違う方法を取るにしても、ベースとなる核の部分なのでしっかり予習しておきましょう!

注意点① 査定方法は目的による!(訪問査定or机上査定)

ほとんどの一括査定サイトでは、簡易査定と呼ばれる「机上査定」と、実際に訪問して査定してもらう「訪問査定」とを選べるようになっています。
違いは下記のようになっており、どちらにも良い面・悪い面があります。

査定方法 意味・デメリット
訪問査定 実際に物件を訪問し、査定を行う方法。簡易で行うよりも精度が上がるので、実際の売買価格を決めるとき向き。複数の業者に訪問査定をお願いすると、その度に対応しなくてはならないので手間がかかる。
机上査定
(簡易査定)
ネット上で完結させる査定方法。実際に物件をみて査定するわけではないので、ざっくり。本来の価格と業者ごとの査定額に差が出やすい。相場を知りたい人向き。

どちらにも長所・短所はあるため、どちらの査定方法にするかは、「目的別」に選ぶと良いでしょう。一括査定サイトを利用する目的は、下記の二つに分けられるでしょう。

  1. 契約を結ぶ不動産会社を選ぶため
  2. 物件のおおよその相場を知るため

これによって、査定方法の目安が出やすくなります。

「1.契約を結ぶ不動産会社を選ぶため」⇒訪問査定がオススメ

これであれば、訪問査定をして実際に物件をみてもらって査定したほうが良いでしょう。
この場合は対応が面倒になることが考えられるので、2社くらいに絞って査定してもらうことをオススメします。
多くの業者に頼んで対応に追われるのは望ましくないですからね。

「2.物件のおおよその相場を知るため」⇒簡易査定がオススメ

一方こちらは、物件の土地などの価値から、大体の価格を知るために利用するのであれば、簡易査定で相場を知っておく程度で良いでしょう。
その場合にも、査定額は業者によってバラつきがあると思うので、その中から高い査定額を提示してくれた業者をいくつかピックアップしてみましょう。
最低でも4社、もしくは5社、6社くらいの簡易査定のデータがあれば良いかなと思います。
簡易査定は多くても問題ないので、どんどんやってみても良いかもしれませんね。

注意点② 査定額はあくまでも目安!

査定額=売却価格ではなく、目安の金額を提示してくれるだけなので、すべて良い方向に考えすぎないために、目安であることは頭に入れておきましょう。
また、「査定額があくまでも目安な理由」としては、下記のような理由があります。

・不動産は同じものがないので、周辺物件も参考に過ぎない
・不動産は仲介業者がいて、それを通じて取引されることが多いので、査定額=売却価格ではない
・査定額は不動産業者によって操作されることもある

上記の理由はもちろん、査定額が会社の良し悪しを決めるものではないので、決めつけてしまわないように注意しましょう。
不動産は同じものが二つとなく価値を知るのは難しいものです。
査定で出た金額がすべてではありませんので、高い査定額が出れば良いというものでもありません。
売れないリスクや、周辺情報など見えない部分もあることも知っておきましょう。

注意点③ 登録会社はサイトによって異なる

「不動産一括査定サイト」と一口に言っても、サイトによって登録業者は異なりますし、登録数もバラバラです。また、単に登録数が多いと良いといった単純なものではないので、なんとも言えないことが多いです。
実際に入力して比較してみなければわからないことばかりです。
候補をみてみて、イマイチだったらデータを送信せず終了しましょう。
こういった方法で自分に合った業者を探すしかないでしょう。

注意点④ 媒介契約をしっかり理解しておこう!

何度も述べているように、仲介業者が査定をするのは契約をしてほしいからです。
この契約という部分をしっかり理解しておく必要があるでしょう。

不動産査定における「媒介契約」は主に次の3種類です。

媒介契約の種類 内容
専属専任媒介契約 販売活動のすべてを特定の不動産会社に依頼
専任媒介契約 販売活動を特定の不動産会社に依頼して自分でも販売可能にする
一般媒介契約 複数の不動産会社に販売活動を依頼して自分でも販売可能にする

一般媒介契約は複数の会社と契約することができますが、それ以外は上記のどちらかを選んで契約するのが普通です。
複数結べる一般媒介契約が良いのでは?と思うかもしれませんが、一概にそうは言えません。
というのも、複数社が同じ物件を扱っていると力を注いでがんばってくれなくなる可能性が高いのです。
力を分散させてしまうのは、不動産査定においては賢明ではありません。

また、専任媒介契約の場合は、一社にすべてを任せてしまう形になるので、会社選びに慎重にならざるを得ません。売却価格や売れるスピードなどもすべて1つの会社次第というのは多少不安になってしまうかもしれません。
この契約方法を選択する場合は、さらに業者選びを丁寧に行うことを心がけましょう。

さいごに

いかがだったでしょうか。
不動産の査定はかなり難しいとお分かりいただけたら幸いです。
また、一括査定サイトを利用する場合は注意点もありますので、自分の目で頭で考えるのが大事になってきます。
不動産に関する知識、下準備などをしっかり行っていれば必ず納得のいく取引が出来ると思いますので、がんばってくださいね。

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