先日購入した戸建てに、実はシロアリがいました。気づけば、これが失敗の始まりでした。
今から紹介するのは、専門的でない業者にシロアリ駆除を依頼したことで、さらに被害が拡大し、アフターケアも何もなしにさらに費用がかさんだ実体験です。
この記事には、ぼやけた虫の画像が載っています。閲覧は自己責任でお願いします。
◆経験者は語る!「「シロアリをなめるな!!」」
シロアリがいるといわれたとき、
(「古い家だしなぁ、、仕方がないかぁ、、すぐ駆除すれば問題ない!シロアリくらい何とかなるさ~」)
と軽く考えていました。
それがそもそも大間違いで、甘く見たツケがこの後返ってくることになります。
さっそく傷んだ床板や壁をはがして、改装業者に頼んで床や壁を張り替えました。
「シロアリの薬剤もありますし、全部引き受けて工事をやりますよ」
ということでお願いしました。
作業が終わった後、業者の方が言うには、
「大きなシロアリの巣がありましたよ~。でも全部取りましたので安心です。これで安心して住めますね。当分の間はシロアリに悩むことはありませんよ」
ということでした。
それを聞いて「よかった、よかった。」と、一安心。
とにかく、多額の費用をかけ床張り替えから、壁の張替まで全部済ませました。
もちろんシロアリ駆除と防御の薬剤散布も合わせてしてもらいました。
工事代を除く薬剤だけで18万円もかかりましたが怠りなく作業が終了しました。
工事はこれで完了!5月末に支払いも滞りなく済ませました。
ところがです!
6月の某日、改装したばかりの家に行ってみると、なんとシロアリの残骸!
この写真は、紛れもなくシロアリの死骸です。
「えっ?どういうこと?」目を疑いました。
◆最悪な業者!!後悔先に立たず…
どうしたものかとすぐに改装業者に問い合わせました。
しかし、改装業者から返ってきた答えは、
「外から入ってきたのかもしれませんね」
「取りあえず調べてみます」
そう言ったきり放置されてしまいました。
業を煮やして、更に連絡しましたが、
「専門業者に内見を頼んでいるのでしばらくお待ちください」
それでも連絡がいつになっても連絡が来ません。
再度連絡するも、
「まだ業者が忙しくて・・・」
挙句の果ては、
「全改装したわけではないので、残りの部屋は管轄していないのでそこから出てきたかもしれませんね。詳しく調べるためには時間がかかります」
逃げ口上で、また責任回避を続けます。
そして、その後一向に連絡がありません。
ここまでくると、呆れて物が言えません。もう業者に対しての信頼はゼロです。
最悪なことに、工事代もすでに支払ってしまっています。それが返ってくることはないと悟りました。
その業者に対して、今は怒りしかありません。インターネットに晒したいほどに。
ずさんな対応に、高額な請求、ほぼ詐欺じゃないか!と。
◆驚きの調査結果‥‥‥‥(´;ω;`)
しかし、怒っているだけでは現実は変わらない・・そうは言ってられないのです。
現実にシロアリはいなくなってなかったのですから。
仕方がないので、こちらで違うシロアリ専門業者に調査を依頼しました。
シロアリ業者は見積もり無料で床下や天井裏に入って調査してくれます。
依頼するしないにかかわらず、とにかく調査をしていただくことにしました。
数日後、調査結果が送られてきました。
その結果にまた驚きました。
天井裏にまでシロアリがのぼって巣をつくっていて、天井の梁にまでシロアリが侵食しているということでした。
これがその写真です。
大きな梁にすでにシロアリに浸食された跡があります。
梁の中はスカスカになっています。
釘や補強材が刺せない状態です。
ぬかみそに釘状態です。
床下の写真です。
ブロック基礎の間から侵入し、床材に蟻道を作って浸食しています。種類はイエシロアリと言って、家を全部食べつくす恐怖のシロアリです。ブロック基礎はシロアリ被害にあいやすい構造です。
イエシロアリは、蟻道を作って水分を確保しながら、どんなところにも進出していきます。
床下だけではなく、柱や畳、壁を伝って、天井まで食い荒らしていきます。
はじめの業者が薬剤を散布しましたが、イエシロアリには効果がありません。
表面的なシロアリだけが死んで、中には何百万、何千万という数のシロアリがまだ生息しているようです。ただ薬剤を散布しただけでは根絶できないのが特徴です。
少しでもシロアリの知識があれば、これはわかりきっていたことでしょう。イエシロアリは根絶しなければ、意味がないのです。
また最悪なことに、下手な業者がむやみやたらに薬剤散布したせいで、大元のシロアリが散ってしまって、巣を特定できなくなり、さらにはシロアリの生熄状況が把握しにくくなる可能性まであります。
下手な業者に任せてしまったのは、本当に大失敗でした。無駄にシロアリを散らせただけの結果になってしまったんです。
シロアリは種類によって様々な住み分けをしていて、日本に生息するシロアリには主に3種類です。
主なものはヤマトシロアリとイエシロアリです。もう一つは外来種のアメリカカンザシシロアリです。
ヤマトシロアリは4~5月に羽アリとして飛び立ちますが、イエシロアリは6~7月にかけて羽アリとして巣から飛び立ちます。
5月の改装工事が終わった後、6月に羽アリが飛び出してきたようです。ヤマトシロアリとイエシロアリの生態の違いで駆除の方法が違っています。
◆シロアリ駆除の方法は2種類
今回新たに調査を依頼した業者は、ベイト工法という毒餌を仕掛ける方法を採用しているそうです。
調べてみると、ベイト工法は、イエシロアリの生態を把握しそれに従って駆除する方法のようです。イエシロアリは、消毒散布が効かないシロアリなのだそう。つまり、はじめの業者が行った方法はイエシロアリは効かないため、根絶することができなかったのです。専門家であれば当然の知識にもかかわらず、まるで詐欺に遭った気分です。
おまけに、天井裏にイタチが住みついているということが発見されました。
本当に困ったものです。イタチが住むとノミやダニが発生し、家全体に蔓延してしまいます。
それらの駆除・消毒費用なども必要となるとのことで、最終的な見積もりが来ました。
シロアリ消毒・・・・・・・216,000円
床下防カビ消毒・・・・・・32,400円
ベイト工法・・・・・・・・194,400円
ノミ・ダニ駆除消毒・・・・32,400円
除菌殺菌消毒・・・・・・・10,800円
イタチ穴埋め・フン掃除・・10,800円
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合計見積金額・・・・・・・496,800円
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とんでもない額にビックリ仰天。
それでも、被害は確実だし、シロアリを根絶しないと、これから被害が蔓延してしまうので、背に腹は代えられません。
その業者のいうには、ベイト工法は2~3ヵ月もの時間を要し、専門家でないとその根絶状況が把握できなくなると力説しました。
ベイト工法とは、毒餌を蟻道やシロアリの巣の近くに仕掛けて、毒餌をもって帰らせて、巣ごと根絶する方法だそうです。
下がイエシロアリの蟻道です。これは実際に業者が撮った写真です。
次の写真がイエシロアリの巣です
天井の梁に巣をつくっています。
ベイト工法でやっつけるしか方法はないようです。
しっかりシロアリの生態を把握しながら、毒餌の仕掛けの置き場所を工夫して、時間をかけます。段々とアリの様子が変わってきて根絶のサインが出るまで毒餌を与え続けるのだそうです。
この方法だと、巣が大きければ大きいほど毒餌の量が多量にいって、毒餌の量が半端なく必要になる場合があるそうなのです。それでも、定額で引き受けてくれるということで、依頼することに決めました。
こうなると、もう素人はお手上げです!仕方ないですね。
◆シロアリ駆除で詐欺られないために│業者を選ぶときの注意点
シロアリ駆除の素人に依頼したことで、ほぼ詐欺のような業者に当たってしまいました。
そうならないために、また詐欺られないために、業者を選ぶときの注意点は下記のようになっています。
- その道の専門業者か、実績はあるか
- 駆除方法は正しいか
- 見積もり以上の金額がかかることがあるか
- 根絶されたか
- アフターケアがあるか
シロアリはしぶとく、根絶しなければまた家が食い荒らされてしまいます。
必ず実績のある専門業者に依頼し、見積もり以上に金額が加算されるか、アフターケアがあるか、などを確認しましょう。
下調べをせずに依頼すると、私のように詐欺られてしまうかもしれませんよ!
◇しっかり比較検討した上で、シロアリ駆除専門業者に依頼しよう
一旦イエシロアリが建物に侵入すると、根絶するのはとても難しいです。
素人が手をだして、根絶できなかった場合、更なる被害が見えないところで進んでいくことになります。
この記事を見ている皆様には、こんな思いをしてほしくないと思います。
シロアリを軽く見てはいけません。
そして、シロアリ駆除の業者はくれぐれも信頼できると業者を選んでくださいね。
家をお持ちの皆さまは、シロアリは何処にでもいる生き物です。
実際の被害は、この失敗事例にかぎったことではありません。
たまたま遭遇した私が、その被害を目の当たりにしただけのことです。
古い建物は一度侵入されると、莫大な被害が進みます。
放置すると家一軒丸ごと崩れ去ってしまうのも大げさではありません。
そうなる前に定期的にシロアリ被害調査をすることをお勧めいたします。莫大な費用がかかる前に早期に手を打つ必要はどの家にもあると思います。
そこまで管理できないような古屋は、早いうちに手放した方が、いいです。
その家にとっても、家の持ち主にとっても良い選択だと感じています。
◆空き家はシロアリ被害に遭う前に売却を検討すべき
シロアリはどこにでもいますが、最も棲みつきやすいのが空き家です。
年々空き家問題は深刻化していて、2033年度には約2,160万戸と考えられています。空き家率は30%を超えると予想されているほどです。
こまめに手入れができる空き家であればいいのですが、使っていないと老朽化は進み、放置することで様々なリスクになります。
不動産ではなく負債になってしまう前に、売却をオススメします。
【空き家に関する記事】
・相続したいらない家・空き家を絶対に高く売る方法!何年後に売ろう、じゃ遅いんです |
◆まとめ│シロアリと空き家の扱いには十分注意して
今回、不本意ながら購入した家がシロアリの被害に遭っていて、駆除業者に騙され、お金がかさんでしまう、という散々な結果になってしまいました。
この悔しい思いはみなさんにはしてほしくないです。
下調べが甘かったのが反省点ではありますが、雑な業者はたくさん存在します。
だからこそ、口コミや実績などたしかな情報を見極めて、専門業者に依頼してほしいと考えます。
家の売却の予定がある方は、これから老朽化が進む前に、不動産一括査定をしてみましょう。家は、間違いなく今が一番新しいのですから。